【特集】桐生の老舗機屋「須裁」から生まれた「Atelier shop Charrm」の魅力

1906年、初代・須永裁七氏によって桐生の地に誕生した機屋「須裁」。約120年にわたり、和装用生地やドレス用生地、ジャカード織生地など、時代に応じた布地を生産してきました。“祖父の代から受け継いできた「須裁」を後世に残すことで地域に還元したい”という代表取締役・須永康弘氏の想いから、新規事業開発の一貫として、2020年に工場の一角をリニューアルし、アトリエ&ショップ「Charrm」がスタート。「Charrm」デザイナー・坂入歩未さんに、ブランドの魅力をお聞きします。

Charrmとは

「Charrm」はどのようにして誕生したのですか?
坂入さん(以下、坂入):私は大阪で8年半ほど、アパレルメーカーで企画デザイナーのアシスタントをしていました。ある程度の年齢をきっかけに、桐生に帰郷することにした時、「何かいままでの職を活かせる仕事はないかな」なんて話を繊維関係の会社に勤めている友達にしていたら、生地の製造・販売をしている「須裁」が製品のファクトリーブランドを立ち上げるために人を探しているというお話をいただいて。それで須裁に入社して、ブランドを立ち上げることになり、「Charrm」ができました。「桐生のテキスタイルをもっとみんなに伝えたい」という想いを軸に、まずは手軽に手にとっていただけるアイテムから企画していきました。

「Charrm」という名前の由来とブランドコンセプトを教えてください。
坂入:「チャーミングで魅力的な商品を提案したい」という思いが込められています。お店の隣にある「須裁」の工場で一から作ったオリジナルのジャカード織生地を使っているので、コンセプトは「“上質なオリジナル生地”と“洗練”をキーワードに、日々を豊かにする魅力あるアイテムを提案したい」です。幅広い世代の方に持っていただけたらいいですね。

生地はどのように作るのでしょうか?
坂入:生地づくりに関しては私も初心者だったので、最初は作りたい生地のイメージを社長や生地の企画スタッフに手書きで伝えていました。例えばストライプの生地だったら、ピッチが5cmで色はこの色というように、全部手書きで伝えながら、徐々にサンプルを作っていきました。あとは既存の生地のサンプルを見ながらこの柄をこう変えたいとか、イメージに近い参考写真を見せたりしながら作っています。

やはり生地デザインの自由度の高さは「Charrm」の魅力ですね。
坂入:私も入社して工場を見学した時に「こんなに素晴らしい生地を作ることができるんだ」と知って驚きました。以前勤めていたアパレルでもここまで上質な生地は使ったことがなかったので。「須裁」に入社して生地の面白さを知ることができてよかったです。

これから作りたいものがありましたらお聞かせください。
坂入:次は婦人服にチャレンジしたいなと思っています。ひとりでやっているのでなかなか進みませんが、どんな感じの服がいいか、社内で相談しているところです。今後も生地を活かしたものづくりをしていきたいですね。

(Charrmデザイナー:坂入歩未さん)

須裁
群馬県桐生市東5丁目4-9
 0277-45-2750
https://susai.jp/

Charrm
群馬県桐生市東5-4-9(須裁敷地内)
*営業日はInstagramの営業スケジュールをご確認ください
Instagram:@charrm_official

お花屋さんとコラボレーションして生まれたフラワーバッグ(左)と新作の「Gather tote bag」(右)。ラックは「Charrm」の世界観に合うものを坂入さんがロンドンから取り寄せたそう
机の下段に陳列されている「Tie dyeシリーズ」は広告新聞オンラインショップでも販売中
お店のカーテンとして使用されている金魚モチーフの生地も工場で作られたジャカード織生地
ショップ併設の作業スペースでは坂入さん自身もミシンをかけているそう
山積みになったオリジナルジャカード織生地。ここから「Charrm」の製品が生まれている
デザイン情報が記録されたパンチカードを用いて織る、昔ながらのジャカード織機。「須裁」の工場ではデジタル織機と併用して商品を製作している

「広告新聞オンラインショップ」では「Charrm」のバッグも販売中!

Fringe bag(左)16,100円
フリンジがポイントの「Fringe bag」は横幅28cmとコンパクトなサイズながらしっかりとマチがとってあるので使いやすい
Flower motif kinchaku bag(右2点)各16,100円
上品なフラワーモチーフとさりげなくあしらわれたシルバーラメにセンスを感じる巾着バッグ。ブラックとベージュの2色展開
Original logobag 3,850円
「Charrm」のロゴがポイントのミニバッグは、スマートフォン、財布、ペットボトルを入れてちょっとお出かけするのにぴったりなサイズ感。サテンジャカード織生地の程よい光沢感と品のあるデザインが、日常の装いを一段引き上げてくれる。カラーは写真のマスタードのほかスモークブルーもあり
crochet bag 19,300円
かぎ針編みをイメージしたジャカード織生地を、張りのある裏地と合わせて仕上げた巾着バッグ。牛革の持ち手は長さ調節が可能なので、手で持つことも、肩にかけることもできて便利
Tie dye tote 6,600円
格子柄に織られた生地に“カゴ染め”という手染めの染色を施したトートバッグ。ひとつとして同じ模様がないところも魅力。カラーは写真のブルーのほかグリーンもある

広告新聞オンラインショップ
https://www.koukokushinbun.shop

オンラインショップ商品写真:三橋里奈

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